二度目の完成、という選択。
FUKUBORIの5ポケットジーンズを作り直す事にした。
初期は501XXサンプリング。隠しリベットがあり、革パッチ。生成りとヌメ革の相性や洗いの事を考えて、紙パッチへの変更を決定した。

なぜ作り直したか
最初のFUKUBORIのジーンズは、501が完成したと言われる47モデルにしたいという思いがあり、501XX-47モデルと呼ばれる年代をサンプリングさせてもらった。Gジャンと同じ、憧れが素。偉大なる501が完成したと称される時代。それを始めとしたかった。
パッチの変更に伴って、僕の一番好きな年代の501をサンプリングする事にした。それは501 Big Eと呼ばれる60年代ごろのジーンズ。この時代はXXの表記が無くなり、限りなく現代の物づくりとしての完成に近い、謂わば二度目の完成とも呼べる時代への過渡期だ。その過渡期ならではの変化の混じり合いに僕は惹かれてしまう。
初期からの最大の変化は、隠しリベットが無くなっている事。
隠しリベットはリーバイスのアイデンティティを妄想する事が出来る仕様として、僕は愛してやまない。
だけど、実用するには好きとは言い難い仕様でもある。
お尻に当たると痛いし、遺物感がある。
このモデルチェンジによって、長い歴史を紡いでいる501の微差を楽しんでもらえるジーンズとして完成したと感じる。FUKUBORIの思想としても最適な選択になったと思う。

生地について
Gジャンと同じ生地を使っている。理由はあの記事に書いた通り。

シルエットについて
このモデルはシルエットをほとんど変更していない。特徴は尻ぐり。縫い効率を上げる為か、尻の分量が多い型紙によって、穿いた際に生地が余る事が多い。
これはウエストを上まで上げて穿くパンツではないと考えている。尻が大きい事で直線的になり、尻のカーブを補いきれなくなる事で、上に上げ過ぎると高確率でお尻に食い込む事になる。
美しい事が正義なのではなく、特徴がある事が最良だ。
これを機に、FUKUBORIに限らず、このパンツは何を思い設計されているのだろうと、色んな穿き方を試してもらえると嬉しい。

完成した佇まい
この5ポケットパンツを通じて、過去から今に続く物づくりを感じてもらえると嬉しい。現在に作られる服の殆どが過去から今に繋がっているし、それは未来にも繋がっていると思うと楽しくなる。
